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イニシャル7 [小説]


 

 

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 昨日はいささか飲みすぎたようだ。



頭はガンガンするし、ハンドルを握る手にも力が入らなかった。




「しっかりしろ」



オレは自分に言い聞かせて、シートに深く腰を掛け直した。



目の前のガラス越しに、見慣れた光景が過ぎ去ってゆく。



大音量の音楽が鳴っているにも拘わらず、

眠気でまぶたが閉じそうになる。



必死に堪えようとするが、

何度か強弱を付けて襲い掛かってくる睡魔に、

ほんの一瞬意識が途切れた。




「まずい」


慌ててまぶたを開けると、

目の前には……




「うわっ、当たる!」


身体が強張り、足に力が入る。



景色がスローモーションになり、

その瞬間。



ガラス越しの画面には、7が三つ揃っていた。






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