何故? [小説]
謎を増やすことを楽しむ少年は、いつも何かに謎かけしてた。
「此れは如何して青いの? そもそもどうしてこの色が"あお"なの?」
赤じゃ駄目だったのか、少年の謎解きが始まる。
如何して"あお"なのか。
誰にも分からない。
そう気付いても、少年は謎解きをするのを止めようとはしなかった。
「如何して空は青いの? そもそも如何して空は"そら"っていうの?」
海も"あおい"けど、空と海が逆の呼び名じゃ駄目だったの?
少年は沢山謎解きをした。
何故?
其れが楽しかったからさ。
少年はやがて大人になった。
「どうして? どうして?」が口癖の。
謎を増やすことを楽しむ少年は、そんな科学者になった。
2015-06-26 04:18
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