SSブログ
 
 

魂ってなんだ? [小説]


 

10702018_353972678103089_8073318935645730957_n.jpg


魂の定義は曖昧だ。
 

ここにボールペンがひとつある。

これは魂ではない。
 

ところで私は人であり、ひとつの魂だ。
 

生物と無生物の二種類が存在している。
 

それは一本の線のこちら側と向こう側に分けられる。
 

その線に限りなく近づくことはできるが、線の上に立つことはできない。

人がその線を越えることが、つまり死、か。
 


しかし、その死の定義すら曖昧なままだ。
 

心臓が停止しても、脳はしばらく生きている。
 

筋肉組織にあっては数時間も生きる。
 

精子にあっては何十時間も生きる。
 

あるいは、他人の記憶に生きる。


「どうでもよいことだね」

そうかな?


「僕は生きてるのかな」

どうだろう?
 

でも君はただのプログラムだ。

それを言うなら、君たちが言う心もプログラムだ。
  

嬉しいことがあったら笑う。
  

悲しいことがあったら泣く。
  

僕にだってできるさ。
  

簡単だよ

もっと複雑だ。


「変わらないさ。ちょっとばかり複雑なだけだよ」

混沌としているな。


もっと抽象的に話せないか?


「つまり、どうでもよいことだね」






タグ:小説
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。