プロローグ [小説]
少しだけ話を聞いてほしい。
本当に少しでいい。
いわゆるプロローグの部分だけでいい。
落語で言うならマクラの部分だけ。
僕は今からカノジョの話をしたいと思う。
それはガールフレンドの意味の彼女、ではなくてSheの意味のカノジョの話。
だってカノジョはまだ僕のガールフレンドではないんだ。
でも少し話をしたい。
そんなカノジョの話を聞いてほしい。
本当に少しだけ、つまみの部分だけだ。
全部を話すにはあまりにも長くて、あまりにも恥ずかしくて、でもってあまりにも退屈でアクビが出てしまうから。
カノジョのあの涙は、誰のせいでもなくて僕の話のせいにしたいんだ。
退屈で出たアクビのせいで涙が出たのだと思いたいんだ。
それでは少し、話をしよう。
僕はカノジョに、恋をした。
2015-06-14 07:22
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