SSブログ
 
 

ナンパ [小説]


 

10178064_390140254486331_7543733686551421742_n.jpg


今日はとってもいい天気。


朝、はやくから釣りに出かけたよ。


あまり、魚は釣れなくてぼくはしょんぼり。


魚が釣れないなら、女の子を釣ろうと歓楽街へ。


何時間も電車を乗り継いで、ようやく到着。


歓楽街は釣れそうな女の子が、「街という空間」をたくさん泳いでいる。

その街で時間をかけて、何度も女の子の釣りをしていたのだが、みんなかかりそうでいて、すれなく逃げていく。

なかには、「気持ち悪い」とか、「一人であそんでろ!」とか、暴言を吐いて目の前から消えていく。



またまたしょんぼり。


もうやめようかと思ってたら、個室ビデオから女の子が出てきた。


顔をみたら、驚いた。


きれいな子だ。


声をかけたら、すんなりうなずいてくれて、ぼくは有頂天!


女の子の釣りにようやく成功したんだ。


長い長い戦いだった。


ぼくは幸福な気持ちでおなかいっぱいになった。


でも、よく見たら女装した男だった。


な~んだ。


さえないにもほどがあるってもんだ。


人ゴミの中に逃そうと思った。


その時、彼女がぼくに言った。


「あら・・・・、こんなところであなたに釣られるなんて」


そんな声をかけてくれるところから推測すると、おそらく知り合いだ。


よくよく見たら、ぼくの同級生で男友達だ。


あわてて、ぼくは歓楽街を逃げた。


女の子を釣るつもりで、男の子に釣られるなんて。


それも同級生。


世の中は狭いなあ。


家に帰ってから、ぼくは思い出して

ちょっとだけ、笑ってしまったよ。






nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。